相続税の実地調査件数と1件あたりの追徴税額

文書作成日:2017/03/20

毎年11月に国税庁から相続税調査の状況に関する発表が行われます。ここでは平成28年11月に発表された最新の調査結果(※)などから、実地調査件数の推移や、実地調査1件あたりの追徴税額などをご紹介します。

上記調査結果などから、平成22事務年度以降の相続税の実地調査件数と、申告漏れ等の非違が合った件数、実地調査件数に占める非違のあった割合の推移をまとめると、以下のとおりです。

調査件数は毎事務年度、1.2万~1.3万件程度となっています。相続税調査は事務年度の2年前くらいの相続を対象に行われていますが、この結果の期間については、相続税納税者である相続人の数は、12万~13万人台で推移しています。ですから、実地調査はそのうちの1割弱に対して行われているといえます。そして、実地調査件数のうちの80%程度に非違があるという結果になっています。

次に実地調査1件あたりの追徴税額(加算税を含む)の推移をまとめると、以下のとおりです。

22年事務年度以降は450万~590万円程度で推移しています。事務年度ごとに金額の増減がありますが、1件あたりでも決して少なくない額になっていることがわかります。正しい申告を心がけたいものです。

(※)国税庁「平成27事務年度における相続税の調査の状況について
平成25年に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報等から申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告と想定されるものなどに対して実施した調査です。

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